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研究ブログ【コラム】#351

こらむ・マグロ所長

水素を造るのもたいへんだけどもね。

こらむ

 

 

 

水素を造るのもたいへんだけどもね。

 

 

 

どうも、こんにちは。

 

 

 

マグロ所長です。

 

 

 

さて、脱炭素社会の中で動きが少しづつでています。2021年10月、神戸港の一角に真新しい船舶の姿がありました。川崎重工業が建造した液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあです。

 

 

 

全長116メートルの船体に1250立方メートルの液化水素タンクを搭載停泊しているこの場所は、液化水素の受け入れ基地となります。

 

 

 

水素運搬船はオーストラリアで製造した水素を日本へ輸送する実証試験で使用されます。マイナス253度の水素を16日間にわたって南半球から太平洋を北上して運ぶ役割を担います。

 

 

 

基地には直径19メートルの球形をした水素貯蔵タンクが設置されています。

 

 

 

20年10月、政府は50年までにカーボンニュートラル(温暖化ガス排出実質ゼロ)を目指すと宣言しています。これを実現するためには、火力発電所や産業活動などの二酸化炭素(CO2)排出を大幅に減らす必要があります。

 

 

 

火力の排出削減は再生可能エネルギーの導入や原子力発電の再稼働、そして水素の活用が鍵になります。

 

 

 

国際エネルギー機関(IEA)が21年10月に発表した「グローバル水素レビュー2021」によれば、20年の世界の水素需要は9000万トンでした。

 

 

 

「50年実質ゼロ」に向けて水素への燃料転換が進むと、30年の年間水素需要は20年比で2倍強の2億トン以上、50年に5億トン以上に膨らむと推計しています。

 

 

 

製造業では水素の大規模導入が求められています。特に鉄鋼や化学といった素材産業は現在、生産工程で石炭や石油などを使わざるを得ない状況です。このままではCO2を排出し続けるため、化石資源を水素に置き換え、CO2排出をゼロにする革新技術の開発を急いでいます。

 

 

 

製造業の技術革新と並行して必須となるのが、水素を大規模に、低コストで供給するためのインフラ構築です。50年のカーボンニュートラルは日本だけの課題ではないです。

 

 

 

世界で水素の材料となる資源の獲得や技術開発、サプライチェーンの構築が始まっています。

 

 

 

50年の排出実質ゼロや、その途上となる30年度までの温暖化ガス削減目標の実現のため、毎年4000万~5000万トン近くのすさまじい削減を成し遂げなくてはならないです。

 

 

 

課題は供給力の拡大とコストの抑制新しいエネルギー基本計画は、現在は水素1N立方メートル(ノルマルリューベ=標準状態での気体の体積)当たり100円のコストを、30年に同30円にして供給量を最大300万トンにすることが必要です。

 

 

 

価格を抑え、水素供給量を大規模化するには、まずは水素の資源を安価に確保できる場所を探す必要水素資源には石炭や石油、天然ガスから作り、製造時に出るCO2をCCSで除去したものと、再生エネ電力で水を電気分解して作る水素があります。

 

 

 

国内での水素製造はCCSの実現可能性や発電コストなどが制約となり、供給量とコストの両面でハードルが残りますので海外で生産するものに頼らなければ行けないということになるかもしれません。

 

 

 

以上、マグロでした。

 

 

 

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