こらむ 研究ブログ【コラム】#435 こらむ・マグロ所長 世界経済の流れ。あんまりコロナからの回復が進んでない? こらむ 世界経済の流れ。あんまりコロナからの回復が進んでない? どうも、こんにちは。 マグロ所長です。 世界の企業業績の拡大に減速感が出てきているということです。主要約4000社の2022年1~3月期の純利益は前年同期比1割増となる見通しで、増益率は21年10~12月期の6割から縮小するという見方です。 新型コロナウイルス禍からの回復が一巡し、供給制約やインフレが重荷となっていくようです。さすがに値上げがずっと起こっていますもんね。 もっともコロナ前の19年1~3月期比では5割増益と高水準です。米国の政策金利引き上げを控え株価も調整局面にあるなか、利益をどこまで上積みできるかが課題となると予想されます。 世界の上場企業4000社の実績や市場予想を7日時点で集計し、21年10~12月期の純利益は9088億ドル(約104兆円)と前年同期から6割増えています。 各国の財政・金融政策を背景に消費財需要が拡大、資源高も加わり関連企業の業績を押し上げコロナ前の19年10~12月期比では8割増と5四半期連続でコロナ前を上回っています。 業種別で最も伸びたのは素材エネルギーで、増益額の5割弱を占めています。米エクソンモービルの最終損益は89億ドル弱の黒字と前年同期の200億ドル超の赤字から急回復しています。 半導体が好調な電機、コンテナ船が活況な輸送も伸び、米巨大テック企業も好調でアップルの純利益は346億ドルと集計全体の4%を占めています。 だが足元では業績拡大に減速感が出ています。22年1~3月期の純利益は前年同期比8%増の7912億ドル(約91兆円)となる見通しです。 増益率は回復基調に転じた20年10~12月期以降で最も小さくなります。21年1~3月期に前年同期比9倍、21年4~6月期に5倍などと大幅回復が続いてきました。 減速する要因はまず、原材料高や供給制約によるコスト増が強まるためです。ウクライナ情勢の緊迫などでWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は約7年4カ月ぶりに1バレル90ドルを超えています。 利益拡大が目立つのは素材エネルギーのみで、けん引役に欠け自動車は半導体不足が解消せず、1割減益の見通しです。 電機は13%増と21年10~12月期より増益率が縮小し、業績拡大が踊り場にさしかかっています。ハイテクも選別が入っています。 米国ではインフレ懸念から金融引き締めの加速観測が強まっていて資金調達コストの増加や個人消費の減退につながる恐れがあり、企業が需要をどれだけ発掘できるかが問われています。 以上、マグロでした。 Twitterで最新情報や新規ブログニュース情報を発信しています。 フォローして頂けると励みになりますので、宜しくお願い致します。 Twitter Tweets by bdizYEnbtpyZJy3 研究ブログ【国内相場】#297 研究ブログ【国内相場】#298