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研究ブログ【コラム】#328

こらむ・マグロ所長

あれ?オーストラリア、イギリス、アメリカが安全保障

こらむ

 

 

 

あれ?オーストラリア、イギリス、アメリカが安全保障

 

 

 

どうも、こんにちは。

 

 

 

マグロ所長です。

 

 

 

米国、英国、オーストラリアの3カ国が「AUKUS(オーカス)」と呼ぶ安全保障の枠組みを創設しました。

 

 

 

海洋進出を加速する中国に対する包囲網を強めるねらいです。ただ、オーストラリアとイギリスは確執があったような気もしますが。wwwそれはフランスですね。

 

 

 

目玉は豪海軍への原子力潜水艦技術の供与です。原子力エネルギーを推進力につかう原潜は静音性や潜水の持続力、広い活動範囲が特長で、レーダーによる捕捉がきわめてむずかしいものです。

 

 

 

この合意は核拡散防止条約(NPT)体制の重大な抜け穴をあらわにしました。核兵器の技術が世界に広がるリスクを高めたと、あいつぎ専門家が警告を発しました。

 

 

 

艦艇の動力などとして使う「海軍原子炉」の技術は実は国際原子力機関(IAEA)保障措置の適用外です。

 

 

 

非核保有国も潜水艦向けの原子炉に用いる核分裂性物質を国際管理の対象から除外できるわけです。

 

 

 

抜け穴の存在は多くの専門家が認識していたが、海軍原子炉の技術を他国に譲り渡さないのは暗黙の合意でもありました。米国のローズ・ゴッテモラー元国務次官(元北大西洋条約機構=NATO=事務次長)は「高濃縮ウランを燃料とする原潜技術の共有は、過去60年の米の政策を吹き飛ばす」と懸念を示しています。

 

 

 

月下旬、イランのガリブアバディIAEA大使(当時)は「平和利用のため60%のウラン濃縮をしようとしているイランをしかりつける国が豪州に90%以上の濃縮度の燃料をつかう原子力潜水艦を売ろうとしている」と、米英の「二重基準と偽善」を批判しました。

 

 

 

米英が持つ原潜は、核兵器級である濃縮レベル90%以上の高濃縮ウラン(HEU)を燃料とします。

 

 

 

フランスなど他の原潜保有国が用いる低濃縮ウラン(LEU)に比べ搭載する燃料の重さが軽くてすむ利点があります。

 

 

AUKUSは欧州の安全保障体制にも大きな影響を及ぼす恐れがあります。

 

 

 

ランスを排除し、英米豪で新しい安全保障の枠組みを立ち上げたことで、西側陣営における「アングロサクソン諸国と欧州大陸諸国」の亀裂が露呈しました。

 

 

 

 

仏米は10月末の首脳会談で歩み寄る意向だが、これは表面上の溝を修復するにすぎない。フランスだけでなく、欧州連合(EU)加盟国の多くが「米なき欧州安保」を探る時期にきたと言われています。

 

 

 

米国が外交、軍事の資源を中国に集中しようとするのは当然の動きだ。しかし、アフガニスタンからの撤兵やAUKUSに象徴されるように、同盟国の理解を得ない拙速な動きは大混乱を引き起こすので今後も安全保障では中国を念頭に問題が多くなりそうです。

 

 

 

以上、マグロでした。

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