こらむ 研究ブログ【コラム】#303 こらむ・マグロ所長 ルルレモン知っていますか。時価総額でH&Mを超えました。 こらむ ルルレモン知っていますか。時価総額でH&Mを超えました。 どうも、こんにちは。 マグロ所長です。 世界のアパレル勢力図で変動が来ています。カナダのルルレモン・アスレティカが巣ごもり需要で業績を拡大させ、時価総額は「御三家」の一角、スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)を上回りました。 店頭ではフィットネスなどの魅力を訴え、ネットで商品の販売を伸ばしています。店頭では「売らない接客」は丸井グループが参考にするなど、デジタル時代の事業モデルとしても注目されています。 「全ての事業領域で継続的な強さを証明した」。ルルレモンのカルビン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)は9月上旬に発表した2021年5~7月期連結決算をこう評価しています。 売上高は前年同期比6割増の14.5億ドル(約1600億円)、純利益は2.4倍の約2億ドル(約230億円)と大幅に伸びました。 好決算で株価は最高値圏で推移し、時価総額は約6兆円まで拡大しました。H&M(3.5兆円)とは抜きつ抜かれつだったが、いまや「ZARA」のスペインのインディテックス(11.9兆円)、ファーストリテイリング(8兆円)に次ぐ会社です。 インディテックス、ファストリ、H&Mの「アパレル御三家」の一角をルルレモンがぐいぐい来ています。 ルルレモンは1998年にカナダで創業し、ヨガウエアのほか、スカートやワンピースなども販売しています。単価が高く、伸縮性が売りの男性用ズボン「ABCパンツ」は日本で1万8800円もします。 女性を中心にデザインと品質への評価が高かったところに、コロナ下で自宅周辺の外出にも使える「ワンマイルウエア」として流行し、販売を伸ばしています。 強みは高単価の商品が生み出す粗利益率と、ファストファッション大手と一線を画す事業モデルですね。競合のようなマス広告に頼らず、セレブの口コミなどを活用し価格競争力とブランド力を維持しています。 ルルレモンの電子商取引(EC)比率は前期で5割超で巣ごもり需要にマッチした形です。 コロナの収束が不透明ななか、ルルレモンは自宅でのトレーニング需要が増えるとみて、ウエアなどの買い替えなどを促しています。ルルレモンの現預金は21年1月期末で10億ドル以上あり、さらなる成長投資やM&A(合併・買収)の余力もあり、次の展開も容易ですね。 オンラインフィットネスについては「足元でフィットネスジムの利用が戻りつつあり、自宅でのトレーニング向け市場は競争が激しくなっているので、コロナから戻ったときに業績を維持できるのかがポイントですね。 以上、マグロでした。 研究ブログ【国内相場】#210 研究ブログ【国内相場】#211