こらむ・マグロ所長
タリバン政権とは?何があったんでしょうか。
どうも、こんにちは。
マグロ所長です。
アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが首都カブールを制圧しましたというニュースが多く見られます。
米国は軍事力による「力の支配」でタリバンを抑え込んできたが、これに代わる民主政権が出てこなかったもしくは用意ができなかったということです。
過激なイスラム原理主義の思想を抱えるタリバンの復権で「恐怖政治」の再来が懸念されるなか、米に対抗する中国やロシアには影響力拡大の好機となります。
すぐにロシアと中国はこの状態を受け入れるということで国際的にも報道しています。
「きょうはアフガン市民にとって素晴らしい日だ。戦争は終わった」。タリバンは15日、大統領府を占拠するとこう宣言しました。軍事力で全土をほぼ掌握し、アフガン政府に対して政権移譲の交渉をしています。
米国は2001年9月11日の米同時テロを受けてブッシュ(第43代)政権が軍事介入に踏み切り、ピーク時には一時10万人の米兵が駐留していました。03年にはアフガン戦争と並行してイラク戦争にも乗り出しました。
軍事力や資金面でアフガン政府を支え、憲法や大統領の直接選挙といった民主主義制度の導入も支援したが国家建設の試みは失敗になりました。
最大の原因はテロとの戦いに明け暮れ、一般のアフガン国民が成長の果実を実感できなかったことです。
国家権力が市民の安全や生活に十分な保障を提供できないアフガンやイラクのような社会では、部族や宗派に基づく分断や利益誘導に陥りやすいことが今回の引き金となっています。
米侵攻後の混乱や政権の能力不足によって生じた統治の空白を埋める形で、アフガンではタリバンが復活し、イラクでは過激派組織「イスラム国」(IS)が台頭しました。ISはかなり流行りましたよね。
日本でも出国を禁止していたくらいです。アフガンではガニ大統領とライバルのアブドラ国家和解高等評議会議長が勢力争いを繰り広げ、深刻な腐敗が横行しました。
ロシア通信などは16日、ガニ氏がカブールから逃れる際に「車4台に現金を詰め込み、一部をヘリコプターに押し込もうとした」と現地のロシア大使館の報道担当者の発言として報道しています。
米軍の増派に踏み切ったオバマ政権当時の国務省高官は「軍事的勝利が不可能なことは共通認識だった」と話しています。これが根本的にこの問題を長引かせました。
「民主主義の守護」を外交政策の柱に据えたバイデン政権は、民主的に選ばれたガニ政権の崩壊を事実上、傍観しました。今後、タリバンは単独政権を樹立することが想定されます。
民主的な制度が弱体化していたりする国では、中国やロシアのような強権国家型の統治モデルが参考にされますよね。
中国の広域経済圏構想「一帯一路」による開発援助やロシアとの資源・兵器ビジネスになびきやすい現実になりそうです。
タリバン政権はアメリカの長引く戦争行為が生み出した腐敗であり、国民もどんどこ国を出たいようです。
今後も追っていきます。
以上、マグロでした。