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研究ブログ【コラム】#262

こらむ・マグロ所長

日本ではなぜ、世界のようにユニコーンと呼ばれる企業がいないのか。

どうも、こんにちは。

 

 

 

マグロ所長です。

 

 

 

日本には企業価値が10億ドル(約1100億円)を超える将来有望な未上場企業「ユニコーン」が6社ありますが、世界的に見てもかなり少ないです。

 

 

 

世界3位の経済大国でありながら米中に遠く及ばないというのが現実です。

 

 

 

日本のユニコーンのひとつ、ペイディ(東京・港)は3月の新株発行によって企業価値が10億ドルに達しました。

 

 

 

このこのとき同社の後払い決済サービスの成長力を評価して約130億円の増資に応じたのはすべて海外の機関投資家とのことです。日本のベンチャーキャピタル(VC)は皆無でした。

 

 

 

米調査会社CBインサイツによると、ユニコーン企業数は米国が378社、中国が155社と突出しています。

 

 

 

今年に入って米国で約150社、中国で約25社のユニコーンが生まれたが、日本はペイディとSmartHR(東京・港)だけ。国内総生産(GDP)の差を考慮しても大差をつけられています。

 

 

 

実はスタートアップを育てるリスクマネーの流れがほとんどありません。年間のスタートアップ投資額は米国の約16兆円、中国の約8兆円に対して日本は4000億円強です。

 

 

 

日本とのGDPの差があるということは重々わかってはいますがそれでもこれだけの差が未だにあるということです。

 

 

 

1社あたりの資金調達規模は約3億円と米国の5分の1で、ペイディのような大型増資は事実上、国内に引受先がないのが現状です。

 

 

 

日本では1970年代に未上場株をめぐる証券会社の強引な営業姿勢が問題になりました。言うなればもともとの規制もなく、証券業界が自由気ままにしすぎたせいです。

 

 

 

資金源をみると、超低金利下にもかかわらず、年金など機関投資家がほとんど入っていないのがわかります。日本では年金マネー等リスクが高いと認識されてお金が全く入らないのが現状ですね。

 

 

 

年金や財団などが約7割を占める米国と対照的となっています。

 

 

 

VCから十分なリスクマネーが供給されず、スタートアップは新規株式公開(IPO)に期待をする企業ばかりです。

 

 

 

20年までの5年間に東証マザーズ市場にIPOした創業20年以内のスタートアップのうち直近の時価総額が1000億円を超えるのは14銘柄しかなかったのが現状です。

 

 

 

日本経済にとってユニコーンは将来の国際競争力を左右するかもしれない存在です。日証協は6月、日本版レギュレーションDの整備など規制緩和案をまとめました。

 

 

 

政府の成長戦略は米国でブームになった特別買収目的会社(SPAC)の解禁にも手を出しました。

 

 

 

これから遅れを取り戻せるかが大切ですね。

 

 

 

以上、マグロでした。

 

 

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