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研究ブログ【コラム】#212

こらむ・マグロ所長

スマートシティとは?

そもそもスマートシティとはその地域や都市が抱える問題やニーズに合わせ、ICTや新技術を活用してその土地に最適なマネジメントが図られる都市または地区です。

 

 

 

ICTについて

今出てきた「ICT」とはinformation and communication technology(インフォメーション・アンド・テクノロジー)の略で、わかりやすく説明すると情報通信技術という表現になります。

主にSNSでのやり取りやオンラインショッピングなどの人同士のコミュニケーションをインターネットを使って手助けするシステムです。

 

ICTとITって何が違うの?

 

ここで発生した疑問がICTとITの違いについてです。

ITとはinformation technologyの略で、PCやインフラなどの情報を効率的に処理できるという技術です。

一方、ICTはそのITの技術をどのように活用するかに重きを置いている技術なのでスマートシティ化にはどちらも必要な技術であることがわかりました。

 

活用事例(1)

私たちに身近なICTの活用事例は「教育機関での教科書や資料の電子化」

「授業や業務のオンライン化」などの近年広がりつつあり新型コロナウイルスの影響でさらに加速した技術が主な事例です。この技術発展により教科書などが減って持ち物が軽量化されるのは小さな子供などにとっても肉体的な負担軽減になりいい傾向だと考えられます。

 

ではどうやってスマートシティ化させるの?

これらのことを踏まえ、どのようにして対象の地域や都市をスマートシティ化させるのかを説明していきます。

 

1            拡張容易(続けられる)

2            相互運用(繋がる)

3            データ流通(流れる)

 

1            拡張容易

これは機能拡張や更新を容易にするための機能間のシステムで、必要な機能のみを拡張・更新するのがこの拡張容易です。

2            相互運営

これはサービス連携や各都市の機能サービスでのインターフェースを共通化し広く公開する運営です。

3            データ流通

これは様々なデータを分野や組織を超えて流通させデータとして利用するというシステムです。

 

この3つの事を実現させるには絶対的にセキュリティ強化によりデータの機密性を確保、そして住民からの信頼が不可欠です。

 

 

 

世界での具体的な活用例

具体的な活用例としてEUでも適用されているFIWARE(ファイウェア)を挙げます。

このFIWAREとはスマートシティ化に大きく貢献していてその特徴を大まかに分けると

 

・ローカルシステムを超えたデータの連携と利用

NGSI(コンテキスト情報を公開・クエリ・及びサブスクライブするための情報モデル)をAPI(アプリケーションをプログラミングするインターフェース)で利用した連携を採用して必要性の高いものを標準化し、データモデルとして取り扱うことでデータの汎用性・連携性を高めるという考えです。

・べンダーロックインの排除

ベンダーロックイン(特定ベンダーの独自技術に依存した製品、サービス、システム等を採用した際に他ベンダーの同種の製品、サービス、システム等への乗り換えが困難になる現象)を排除することにより誰もがFIWAREを利用できる環境を整えることができます。

 

こうしたスマートシティ化の考え方は、都市への情報や連携といった機能を求めます。

そこでFIWEREの「データの容易な横断利用の実現」「オープンソースでの提供」「すぐに利用できるアプリの提供」などにより双方の理想は合致します。

 

その条件の合致により現に世界26か国140都市以上で採用されています。

 

 

 

 

 

 

国内での活用事例

-静岡県裾野市「トヨタ ウーブン・シティ」-

静岡裾野市に「ウーブン・シティ」と呼ばれる実験都市を開発するプロジェクトを発表しました。

初期はトヨタの従業員やプロジェクトの関係者をはじめ、2000名程度の住民が暮らすことを想定しています。

2021.2.23には地鎮祭を行い、建設が始まりました。プロジェクトの発表から1年。ついにトヨタの東富士工場から、未来の街を生み出すプロジェクトが始動しました。

 

-福島県会津若松市「スマートシティ 会津若松」-

福島県会津若松市のスマートシティプロジェクト「スマートシティ 会津若松」は、2011.3.11の東日本大震災の被害を受けたことによる復興プロジェクトとして始動しました。

「全国の先端を行く地方創生のモデル都市」とすることを目標にスマートシティ領域における連携協定をオランダのアムステルダム市と締結したり、全国からデジタル活用の実証事業を誘致するなどの取り組みにより進展してきました。

「スマートシティ 会津若松」は「地域活力の向上」「安心して快適に生活できるまちづくり」「まちを見える化」してまちづくりに役立てていくことの3つの視点でまちづくりを進めています。

そして市民向けのスマートフォンアプリ「あいづっこぷらす」やwebサイト「会津若松+(プラス)」などにより情報を提供しています。

 

スマートシティは有効か否か

 

結論、スマートシティは今のネット社会、コロナ渦でとても有効だと思います。この国が抱える問題は目に見えるものだけでも多くあるのでそれを一般の方と情報共有し、ともに地域発展に努められるということは国にとっていい変化だと考えられます。

もちろんインターネットから離れ気味な方々にとっては少し不安を覚えるかもしれませんが、住みやすい地域になっていくことによってその不安感も拭い取れるでしょう。

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